歌唱園とブロウ
この町には歌唱園という焼肉屋がある。
時々いくが、一度行ったら最後。みんなこの店の虜になってしまう。
お世辞に綺麗とは言えない店内。
ゲットースタイル。
鉄皿の隅には茶色い汚れがあるのもご愛嬌。
潔癖を歌うつまらない奴を相手にしない無骨なスタンスは追随を許さない。
そして皆を黙らせる肉質。大きさ。コストパフォーマンス。
これを食べたら他の焼肉屋が霞んでしまう。
まるで麻薬。
麻薬の映画と言ったら
ジョニーデップ、ペネロペのブロウが最高に印象深い。
伝説のディーラー、ジョージ・ユングの半生の物語。
しがない男がカルフォルニアの大麻ビジネスからメヒココカイントレードを引き起こし、アメリカを手に入れた物語。
この映画でお金の束をBoxと呼ぶ事を知った。
政治家が札束をコンニャク、レンガと言うみたいに。
ジョニーデップがかっこいいに尽きる。
狂い咲いている。
そして最後、儚く散る。
焼肉には麻薬とまではいかないが
人を魅了する力がある。
そんな本物の焼肉屋がこの朝日町にあるという事を忘れないように真っ白に凍った大ジョッキを飲むのであった。